ボールペンのインクは洗濯で落ちる?種類別の落とし方の手順とクリーニングに出す判断

ink-sentaku-20260918 ボールペン
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ボールペンのインクが服に付いたら、そのまま洗濯機に入れる前に、インクの種類に合わせた下処理をすると家で落ちます。油性は消毒用エタノールで溶かし、水性とゲルは台所用の中性洗剤と酸素系漂白剤で落とし、消せるタイプは熱で消します。この記事は、インクの種類の見分け、種類ごとの落とし方の手順、クリーニングに出す判断、やってはいけないこと、用意する物の順に書きます。

まず、インクの種類を見分ける

ボールペンのインクは4種類あり、落とし方が変わります。ペンの軸や替え芯に「油性」「水性」「ゲル」「フリクション(消せる)」の表示があり、分からないときは、水を付けた綿棒でインクの線をなでて、にじめば水性かゲル、にじまなければ油性、ドライヤーの熱で消えればフリクションです。会社の備品や景品のペンは油性が多く、書き味のなめらかな最近のペンはゲルが多いです。

種類 見分け方 落ちやすさ 使う物
油性 水でにじまない。軸に「油性」 落ちにくい。溶かす物が要る 消毒用エタノール、クレンジングオイル
水性 水でにじむ。軸に「水性」 落ちやすい 台所用の中性洗剤、酸素系漂白剤
ゲル 水で少しにじむ。なめらかな書き味 やや落ちにくい。顔料は残る 中性洗剤、酸素系漂白剤、エタノール
フリクション(消せる) 熱で消える。軸に「消せる」 熱で消える ドライヤー、アイロン

油性インクを落とす手順

  1. シミの下にタオルを敷く。インクを移す先を作ります。布を裏返して、シミが下、タオルに触れる向きにします。
  2. 消毒用エタノールを綿棒か布に含ませ、裏から叩く。シミの周りから中心に向かって、こすらずに叩きます。インクが溶けて下のタオルに移ります。
  3. タオルの位置をずらしながら繰り返す。タオルにインクが移らなくなるまで、きれいな面に替えて叩きます。
  4. 台所用の中性洗剤を付けて、指で軽くもむ。エタノールで溶けたインクと油分を洗剤で包みます。
  5. ぬるま湯ですすいで、普通に洗濯する。薄く残った色は、次の水性の手順の酸素系漂白剤で落とします。

油性インクは水では落ちず、エタノールやクレンジングオイルで溶かしてから洗剤で洗う、この順番が決まりです。エタノールが無いときは、クレンジングオイルか除光液(アセトンを含む物)でも溶けますが、除光液は化学繊維を傷めるので、綿と麻だけに使います。

水性・ゲルインクを落とす手順

  1. すぐに水で裏からすすぐ。付いた直後なら、流水を裏から当てるだけで大半が流れます。
  2. 台所用の中性洗剤を付けて、指で軽くもむ。洗剤を原液で付け、シミの周りから中心へもみます。
  3. 酸素系漂白剤を薄めて30分〜1時間つける。40℃のぬるま湯に酸素系漂白剤(液体)を規定量溶かし、つけ置きします。
  4. 普通に洗濯する。残った色が薄ければ、つけ置きをもう1回繰り返します。

ゲルインクは顔料が布の繊維に入り込むので、水性より残りやすく、洗剤と漂白剤で薄くならないときは、油性の手順のエタノールで叩くと落ちることがあります。白い綿の服なら塩素系漂白剤も使えますが、色物と化学繊維には使いません。

フリクション(消せるインク)を落とす手順

  1. シミにドライヤーの温風を当てる。60℃を超えるとインクが透明になる仕組みなので、温風を10cmほど離して1〜2分当てます。
  2. 消えないときはアイロンを当てる。当て布をして、中温で数秒押します。
  3. 普通に洗濯する。消えた後も成分は残っているので、洗濯で流します。

フリクションは熱で消えますが、マイナス10℃以下で色が戻る性質があり、冷凍庫に入れると再び現れます。冬の屋外でも戻ることがあるので、消した後は洗濯で成分を流します。

クリーニングに出す判断

家で落とすか、クリーニングに出すかは、素材とシミの大きさと時間で決めます。シルク、ウール、レーヨン、革、洗濯表示が「水洗い不可」の服は家で処理せず、クリーニングに出します。シミが500円玉より大きい、付いてから1週間以上経っている、スーツやコートなど買い替えの負担が大きい服も、店に任せます。クリーニングに出すときは、インクの種類と付いた日を伝え、家で何かを付けたなら(エタノールなど)それも伝えます。

状況 家で落とす クリーニングに出す
素材 綿、麻、ポリエステル、ナイロン シルク、ウール、レーヨン、革、水洗い不可
シミの大きさ 点や線、500円玉より小さい 500円玉より大きい、広がっている
経過時間 当日〜数日 1週間以上、一度洗濯して定着した
服の種類 シャツ、Tシャツ、子ども服 スーツ、コート、ワンピース、制服
料金の目安 数十円(洗剤代) シミ抜き500〜2,000円+クリーニング代

やってはいけない5つのこと

  1. お湯で洗う。油性とゲルは熱で定着して落ちなくなります。フリクション以外は水かぬるま湯で処理します。
  2. こする。インクが広がり、繊維の奥に入ります。叩いて下のタオルに移すのが基本です。
  3. そのまま洗濯機に入れる。洗剤だけでは油性は落ちず、乾燥機の熱で定着します。下処理をしてから洗います。
  4. 塩素系漂白剤を色物に使う。服の色が抜けます。色物は酸素系にします。
  5. 色落ちの試しをしない。エタノールと漂白剤は、服の目立たない所(裾の裏など)に付けて、色が落ちないか5分見てから使います。

熱を加えない、こすらない、目立たない所で試す、この3つを守れば、家で落とす作業で服を傷めることはほぼありません。落ちないときに何度も強い薬剤を重ねると、シミは残ったまま生地だけ傷むので、2回試して残るならクリーニングに切り替えます。

用意しておく物3つ

インクの処理で家に置いておく物は、消毒用エタノール、酸素系漂白剤、インク用のシミ抜き剤の3つです。価格は2026年9月18日時点のAmazonの表示です。

油性インクを溶かす:消毒用エタノールIPA 500ml

油性インクを溶かす基本の1本で、手指の消毒にも使える物です。綿棒に含ませて裏から叩くだけで油性インクが下のタオルに移り、500mlで何十回分も使えて、価格は約879円です。薬局でも買えるので、1本を洗面所に置いておきます。

水性・ゲルの残りに:ワイドハイター EXパワー

色物にも使える液体の酸素系漂白剤で、つけ置きに使います。40℃のぬるま湯に溶かして30分〜1時間つけると、水性とゲルの残った色が薄くなり、普段の洗濯にも足せて、価格は約1,473円です。大容量の詰め替えなので、つけ置きで多めに使っても減りを気にしなくて済みます。

インク専用:ドクターベックマン ステインデビルス

ボールペン、クレヨン、蛍光ペンのシミ専用に作られた液体のシミ抜き剤です。シミに直接付けて数分置き、洗濯するだけで油性と水性の両方に使え、エタノールで落ちなかったゲルの顔料にも効き、価格は約651円です。50mlで小さいので、外出用のかばんに入れておく人もいます。

よくある疑問

疑問 答え
一度洗濯して残ったシミは落ちる? 薄くはなる。乾燥機にかけていなければ、エタノールと酸素系漂白剤で2回試す。乾燥機にかけたならクリーニング
ワイシャツの胸ポケットの内側に付いた ポケットの布を裏返し、タオルを挟んでエタノールで叩く。生地が二重なので時間をかける
革のかばんや財布に付いた 家で処理しない。革は薬剤で色が抜ける。革製品の修理店に相談
ハンドソープや歯磨き粉で落ちる? 水性なら少し落ちる。油性は落ちず、こすると広がる。エタノールを使う
ドライクリーニングで油性は落ちる? 落ちやすい。ドライは油分を溶かす溶剤で洗うので、油性インクとの相性がよい。店でシミの場所を伝える
子どもの制服に付いた ポリエステルの制服なら家の手順で落ちる。ウール混ならクリーニング。洗濯表示で確かめる

ボールペンのインクは、種類を見分けて、油性はエタノールで溶かし、水性とゲルは洗剤と酸素系漂白剤で落とし、フリクションは熱で消す、この分け方で家で落とせます。熱を加えない、こすらない、目立たない所で試す、この3つを守り、シルクやウール、大きいシミ、1週間以上経ったシミはクリーニングに出す、この判断で服を傷めずに済みます。まず、ペンの軸で種類を確かめてから、合った手順で始めてください。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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