ボールペンのインクを洗濯で落とす方法|油性・水性・ゲル別の落とし方と洗濯機で回したときの対処

文房具・オフィス用品
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シャツの胸ポケットに青い線。ズボンのポケットにボールペンを入れたまま洗濯機を回して、洗濯物全部に黒い点々。どちらも、落とし方はインクの種類で変わります。

ボールペンのインクを洗濯で落とすには、油性はエタノールで裏から叩き出し、水性は中性洗剤とぬるま湯でもみ洗い、ゲルは早めに酸素系漂白剤につけ置きします。クリーニング会社と洗濯の解説サイトの手順をもとに、インクの見分け方、種類別の落とし方、洗濯機で回してしまったときの対処、やってはいけないこと、プロに頼む目安の順に書きます。

■ まず、インクの種類を見分ける

消毒用エタノールIP ケンエー 500mL

ボールペンのインクは、油性・水性・ゲル(顔料か染料)・エマルジョンの4つに分かれます。手元にペンがあれば、プラスチックの表面に書いて指でこすり、消えなければ油性、消えたりにじんだりすれば水性です。ゲルとエマルジョンは見た目で分かりにくいので、ペンの品名でメーカーのサイトを調べるのが確実です。

種類 代表的なペン 落とすもの 落ちやすさ
油性 ジェットストリーム、事務用の一般的なボールペン 消毒用エタノール、無水エタノール ○ 早ければ落ちる
水性 水性ボールペン、サインペン 台所用中性洗剤とぬるま湯 ◎ 落ちやすい
ゲル(染料) サラサ、ハイテックCなど 水性と同じ+酸素系漂白剤 ○ 早ければ落ちる
ゲル(顔料) 耐水性をうたうゲルペン 家庭ではほぼ無理 × 乾くと落ちない
エマルジョン ブレンなど 水性の方法→乾かして油性の方法 △ 2段階が要る

種類が分からないときは、まず油性の方法から試します。油性のインクに水を使うと繊維の奥に広がって落ちにくくなるので、順番を逆にしないでください。

■ 【油性】消毒用エタノールで裏から叩き出す

用意する物

消毒用エタノール(無水エタノールでも可)、いらないタオル2枚、綿棒か歯ブラシ、台所用中性洗剤。除光液やクレンジングオイルでも代用できますが、色落ちしやすいので、先に目立たない場所で試します。

手順

  1. タオルを平らに敷き、シミの表側を下にして衣類を置く
  2. シミの裏側からエタノールを少しずつ垂らす
  3. 綿棒か歯ブラシで、上から垂直にトントンと叩き、下のタオルにインクを移す。横にこすらない
  4. タオルの汚れていない面に動かしながら、インクが移らなくなるまで繰り返す
  5. 中性洗剤を数滴付けて軽くもみ、ぬるま湯ですすいでから普段どおり洗濯する

大事なのは「裏から」「叩く」の2つで、表からこすると繊維の中にインクを押し込み、プロでも落とせなくなります。数分から数十分の繰り返し作業ですが、付いた日のうちならほとんど消えます。シルクやレーヨンはエタノールで色が落ちることがあるので、家では触らずクリーニングに出します。

■ 【水性】台所用中性洗剤とぬるま湯でもみ洗い

健栄製薬 無水エタノールIP 400ml

用意する物

台所用の中性洗剤、40℃前後のぬるま湯、タオル、歯ブラシ。水性は水に溶けるので、洗剤だけで落ちる一番簡単な種類です。

手順

  1. タオルを下に敷き、シミの裏側から中性洗剤を数滴垂らす
  2. 歯ブラシで上から軽く叩き、タオルにインクを移す
  3. タオルの面をずらしながら、色が出なくなるまで続ける
  4. 40℃前後のぬるま湯でシミの部分だけすすぐ
  5. 普段どおり洗濯機で洗う

水性で気を付けるのは、いきなり水につけないことです。水に溶けやすいぶん広がりやすいので、シミの部分だけをピンポイントで洗剤とお湯で処理し、周りを濡らさないのが決まりです。10分ほどで終わります。

■ 【ゲル】染料なら水性と同じ。顔料は早さが全て

サラサのような染料のゲルインクは、水性と同じ方法で落ちます。落ちきらないときは、40〜50℃のお湯に粉末の酸素系漂白剤を溶かし、30分〜1時間つけ置きしてから洗濯します。白い綿や麻なら2〜3回繰り返せます。

耐水性をうたう顔料のゲルインクは、繊維に入り込んで乾くと、家庭の洗剤や漂白剤では落ちません。付いた直後なら、台所用洗剤とエタノールを1対1で混ぜて裏から叩き出す応急処置で薄くなることがありますが、こすると顔料が繊維の中心に押し込まれて手遅れになります。薄くならなければ、それ以上触らずクリーニング店へ持ち込みます。

■ 洗濯機でボールペンごと回してしまったとき

シャボン玉 酸素系漂白剤 750g

ポケットのボールペンが洗濯中に割れると、洗濯物全体に点々とインクが付きます。乾燥機にかける前なら、まだ落とせます。

  1. 乾燥機には入れない。熱でインクが定着する
  2. 洗濯物を全部出し、インクが付いた物と付いていない物に分ける
  3. 付いた物は、上の種類別の手順で1点ずつ処理する。数が多ければ、酸素系漂白剤のつけ置きで一度に薄くする
  4. 洗濯槽の内側とゴムパッキンにインクが付いていれば、エタノールを含ませた布で拭く
  5. 何も入れずに1回、標準コースで空回しして槽内をすすぐ

ペンの破片が残っていると次の洗濯物にも付くので、糸くずフィルターとドラムの隙間まで見ます。処理が終わるまで、ほかの洗濯物は入れないでください。

■ やってはいけない5つのこと

  • 表からゴシゴシこする。インクが繊維の奥に入り、広がる
  • 油性のインクに最初から水を使う。広がって落ちにくくなる
  • 落ちきる前に乾燥機やアイロンの熱をかける。定着して落ちなくなる
  • 塩素系漂白剤を色物に使う。生地の色まで抜ける
  • エタノールや除光液を、色落ちテストをせずに使う。シルク・レーヨン・ウールは家で触らない

■ 家であきらめてプロに頼む目安

次のどれかに当てはまれば、家で処理せずクリーニング店に持ち込みます。顔料のゲルインク、シルク・ウール・カシミヤ・レーヨンの衣類、シミが500円玉より大きい、付いてから日数がたっている、の4つで、持ち込むときは何も処置せず乾いた状態のままにします。中途半端に洗ってからだと、プロでも落とせなくなります。

料金の目安は、小さなシミで500〜1,500円、広い範囲や時間のたったシミで3,000〜5,000円以上です。仕事用のシャツやスーツなら、迷わず頼んだ方が安く済みます。

油性はエタノール、水性は中性洗剤、ゲルは早さで決まる

ボールペンのインクの洗濯での落とし方は、油性なら消毒用エタノールを裏から垂らして叩き出し、水性なら台所用中性洗剤と40℃のぬるま湯でもみ洗い、染料のゲルは水性と同じ方法に酸素系漂白剤のつけ置きを足します。共通の決まりは「裏から」「叩く」「熱をかけない」の3つで、顔料のゲルとデリケートな生地は触らずにクリーニング店へ持ち込むのが正解です。

付いたその日に処理すれば、油性も水性もほとんど消えます。気づいたら、洗濯かごに入れる前にエタノールです。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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