雪山デビューを決めた冬、売り場に並ぶピッケルの多さに固まりました。 初心者が最初の一本に選びやすい4本を、店員さんへの取材もまじえて紹介します!
この記事で紹介するピッケル4選
| 順位 | 商品名 | 画像 | ポイント | 購入 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | グリベル モンテビアンコ | ![]() |
下りでも杖になる定番形 | Amazon楽天 |
| 2位 | BD レイブンプロ | ![]() |
軽くて残雪期まで頼れる | Amazon楽天 |
| 3位 | グリベル ネパールSA | ![]() |
ゆるいカーブで止めやすい | Amazon楽天 |
| 4位 | グリベル エアーテックEVO | ![]() |
急な斜面まで見すえる人に | Amazon楽天 |
ピッケルはお守りではなく止まるための道具
雪山の道具の中で、ピッケルだけは役割を誤解されがちです。 かっこいいから持つ道具ではなく、滑って落ち始めた体を雪面に固定して止める、命に直結する道具です。
歩いている時は杖としてバランスを支え、硬い雪を削って足場を作る作業にも使います。 役割が多いぶん形の種類も多く、初心者が売り場で迷子になるのはある意味当然なんです。
登山用品店のスタッフさんに聞いたところ、最初の一本で悩む人の大半は「長さ」と「シャフトの曲がり」で迷うそうです。 この2点は後半の比較表とコツの章でくわしく書きました。

滑落停止の講習で初めて使った時、雪が硬い日は本当に一瞬で加速すると実感しました。これ、想像の3倍は怖いです。
初心者向けピッケル4本をひと目で比較
今回の4本を、実際に握って歩いた感触で点数化しました。 星は筆者の独断ですが、売り場で触り比べた順位そのままです。
| 商品名 | 形 | 滑落停止の練習しやすさ | ザック携行の楽さ | 向いている山行 |
|---|---|---|---|---|
| モンテビアンコ 65cm | ストレート | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | 緩めの雪山縦走 |
| レイブンプロ 55cm | ゆるいベント | ★★★★☆ | ★★★★★ | 残雪期や日帰り雪山 |
| ネパールSA 58cm | ゆるいベント | ★★★★★ | ★★★☆☆ | 厳冬期の入門ルート |
| エアーテックEVO 58cm | ベント | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | 傾斜のある冬山まで |
軽さを取るならレイブンプロ、止めやすさを取るならネパールSAという住み分けです。 迷ったら、行きたい山の傾斜を思い浮かべて選んでください。
初心者におすすめのピッケル4選
第1位 グリベル(Grivel) ピッケル モンテビアンコ 65cm

グリベルが長年作り続けているストレートシャフトの定番です。 初めての雪山に65cmを持って行きましたが、下りでスパイクがすっと刺さり、杖として体を預けられる長さの安心は想像以上でした。
正直に言うと、買う前は木の柄みたいな見た目が古くさいと感じていました。 それでも緩い斜面の縦走なら、今でもこれが一番扱いやすいと思っています。 急な斜面へステップアップしたくなった時に物足りなくなる点だけは覚えておいてください。
グリベル(Grivel) ピッケル モンテビアンコ 65cm GVPI02265
下りで頼れる伝統のストレートシャフト!
第2位 Black Diamond レイブンプロ BD31042 55cm

55cmで400g前後しかなく、ザックに付けたまま半日歩いても重さを忘れていました。 出番がないかもしれない残雪期に、保険として持って行ける軽さが一番の取り柄です。
台形断面のシャフトは厚いグローブ越しでも握った感触がぶれず、ヘッドの角が丸いので長時間持っても手が痛くなりません。 リーシュが別売りなのは地味に痛い出費なので、本体と同時にそろえる前提で予算を組んでください。
Black Diamond レイブンプロ BD31042 55cm
荷物に入れても気にならない軽さ!

ベントシャフトは急斜面専用だと思い込んでいたんですが、ネパールSAくらい緩いカーブだと平坦な歩きでも違和感がなくて驚きました。
第3位 GRIVEL ネパール SA レッドアイスアックス EVO 58cm

緩くカーブしたシャフトのおかげで、滑落停止の姿勢に入った瞬間にピックが雪面へ素直に刺さります。 講習で借りた直線タイプより、止まるまでの動きがワンテンポ速く感じたのはこのモデルだけでした。
リーシュとヘッドカバーが最初から付属するので、箱を開けたその日から練習に持ち出せます。 この内容でこの値段は、えっ、うそでしょ!?と声が出るレベルです!! ヘッドが小ぶりなので、手の大きい人は店頭で一度握ってから決めると安心です。
GRIVEL ネパール SA レッドアイスアックス EVO 58cm
リーシュ付属で買ったその日から練習OK!
第4位 グリベル(Grivel) ピッケル エアーテックEVO 58

グリベルの中で長く売れ続けている一本で、硬く締まった雪にもピックがガツンと食い込みます。 雪山縦走から傾斜のきつい冬山まで、買い替えなしで長く付き合える懐の深さがこのモデルの持ち味です。
473gと数字の上では軽くないので、残雪期の保険用途なら2位のレイブンプロのほうが体は楽です。 値段も張りますから、雪山に毎年通う覚悟が決まった人向けだと思います。 逆にその覚悟があるなら、最初からこれを選ぶ手もあります。
グリベル(Grivel) ピッケル エアーテックEVO 58 GVPIATE
ステップアップしても使い続けられる一本!
長さ選びと最初の練習で差がつく
ピッケルの長さは、ヘッドを握って腕を下げた時にスパイクがくるぶし付近に来るのが目安です。 身長165cm前後なら53〜58cm、175cm前後なら58〜65cmあたりが選びやすいゾーンになります。
買ったら雪山本番の前に、安全な斜面で滑落停止の練習をしておきたいところです。 体の使い方は文章より動画のほうが圧倒的に分かりやすいので、一本貼っておきます。

私はゲレンデ脇の斜面で練習したら最初は全然止まれませんでした。本番前に一度転んでおくと、道具への信頼感が変わりますよ。
ピッケルと同時にそろえたい雪の道具
ピッケル単体では雪山装備は完成しません。 店で一緒に勧められて、実際に買って良かったものを挙げておきます。
- リーシュ(落とすと回収できないので必須クラスです)
- 12本爪アイゼン(ピッケルとセットで初めて止まれます)
- ピックとスパイクのカバー(電車移動なら持っていないと困ります)
リーシュは肩掛けタイプだと持ち替えのたびに付け替えなくて済みます。 グリベルのスプリングリーシュはカバーまで付いてくるので、私はこれを合わせ買いしました。 カバー類は袋に入れっぱなしにせず、帰宅後に乾かす習慣まで含めて装備だと思っています。
りゅうのすけこの記事の筆者。登山用品店のスタッフや雪山経験の長い山仲間へのリサーチをもとに記事を書いています。今回はグリベル取扱店2店舗に問い合わせて、初心者向けモデルの売れ筋と在庫状況を確認しました。

